土地の土砂崩れを防ぐ擁壁の種類

2021年07月05日

擁壁

こんにちは、東京都江戸川区を中心に売買仲介業を営むトキビル不動産です。

残念な事に、大雨による災害が今年も発生してしまいました。

 

本日は土砂崩れを防ぐ擁壁の種類のお話です。

 

大阪で崖の上の住宅が崩落したニュースが報じられていましたが、何が原因かはまだ分かっていません。いろいろな憶測が言われています。

このニュースは他人事ではありません。


お住まい探しの際、気に入った家が崖の上や崖の下にある場合どうしますか。

物件選びの重要なポイントにもなる擁壁の基礎知識をご紹介します。

 

擁壁とは?

 

高低差のある土地で、側面の土が崩れるのを防ぐために設置される壁状の構造物です。


高台や丘にある住宅地は、隣家との間に土の安息角を超える大きな高低差が生まれる場合があり、強固なコンクリートなどで支えなければ、土・建物の荷重や雨水の水圧で崩れてしまう危険性があります。


擁壁には、崖の崩落リスクを防止し建物を守る役割があるのです。

 

擁壁の維持管理責任は法律として明記されているわけではありませんが、擁壁のある土地を所有する人には、擁壁の維持管理責任があると見なされています。

 

地震などで擁壁が倒壊し、下の家にがれきが当たって損壊するというような事故が発生した場合、土地の所有者は、過失の有無に関わらず責任を負う「無過失責任」があるとみなされています。

 

このようなトラブルを起こさないよう、土地や建物を購入する前に擁壁適合の確認や地盤調査の実施などの対応が必要になってきます。

 

擁壁不適合の場合は、強度を高めるために擁壁の補強工事が必要になります。
その費用は非常に高額になるため、できれば擁壁不適合の擁壁がある物件の購入は避けたほうがいいと思います。

 

宅地造成等規制法とは?

 

1961年に制定された宅地造成に関する法律で、がけ崩れなどの危険性がある地域の災害防止を目的として、擁壁の造成に規制が設けられました。

 

規制された宅地造成工事とは?

・高さ2メートル以上の崖の切土

・高さ1メートル以上の崖の盛土

・切土と盛土を同時に行う時、合計した高さが2メートルを越える

・切土と盛土を併せた面積が500平方メートル以上

 

擁壁の種類

 

・RC造 擁壁

 

コンクリート製の擁壁のことです。無筋コンクリート造と鉄筋コンクリート造のふたつに大別されます。

 

・間知(けんち)ブロック擁壁

 

いくつものブロックを組み合わせて設置された擁壁が、間知ブロック擁壁です。
間知ブロックは、通常のブロックとは違い、斜めに積み上げるコンクリートブロックで、石垣などにもよく使われています。


高速道路を走っていると、山の斜面などにも間知ブロック擁壁を見かけるのではないでしょうか。
間知ブロック擁壁は、現行基準を満たしていれば高さ5メートルまでの擁壁の設置が可能となります。


また、外側からは見えませんが、一定間隔で鉄筋コンクリート造の控え壁 が作られています。
一般的に、高低差の大きい住宅地に用いられており、壁面が傾いていることが特徴です。

 

・大谷(おおや)石積み擁壁

 

大谷石を積み上げて造られた擁壁のことです。

大谷石とは、軽石凝灰岩の一種で、比較的加工がしやすい石材であることから、昔から外壁や土蔵の建材などに使用されてきましたが、現在はあまり用いられていません。

 

擁壁の高さが2メートル以上には、工作物の建築確認が必要となります。


排水状況が悪化し水圧が加わることを防ぐために、水抜き穴の設置が義務付けられています。

物件を購入する際は、現行の建築基準法を満たした擁壁であるか、水抜き穴が設置されているか確認することが重要です。

 

擁壁適合の確認方法

 

擁壁の検査済み証の確認は、市役所でも行えます。
物件を購入する前にかならず確認したほうがよいと思います。

 

弊社で購入をして頂く際には購入前にエージェントが物件に関する調査しております。

お気軽にお問い合わせください。

 

 

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